オーガニックな暮らし 人体最大の臓器 身体のバリア 皮膚を知る
皆様こんにちは。ベルヴィストSAEKOです。
「自分の身体は自分で守る」セルフメディケーションの観点からライフスタイルをシンプルに考える方法をお伝えしていきます。
そのスキンケア、やりすぎかも!?
セラピストとしてお客様のお肌悩みを聞いていると、ギャー!!やりすぎー!と思うことがよくあります。
例えば、脂性肌なんです…というお客様
ケア方法を伺うと、水タイプのクレンジング→さっぱりタイプ洗顔→さっぱり化粧水→ローション
こんなにさっぱりケアをしているのに…まだベタベタするんです。病院に行ったほうがいいのかなぁ。
いいえ、皮脂膜を取りすぎです。
クレンジングや洗顔で皮脂膜を剝がされたお肌は常在菌を育てるために必死になって皮脂を出します。
そしてまた剥がされる、足りなかったか!と、もっと皮脂を出す。
この繰り返しがベタベタ肌を作り上げてしまいます。
また、超高級化粧品を20万円くらいかけてライン買いしたお客様
なぜかお肌がガザガザ…粉を吹いた状態です。
肌に合っていない、塗りすぎ、お肌が怠ける…様々な原因が考えられます。
沢山の種類と効能の製品が販売されているスキンケア用品。
セラミド、ヒアルロン酸、イソフラボン…など様々な成分が配合され、プチプラアイテムを沢山使う、〇〇のクリームは高級コスメと同じ成分、など様々な情報で溢れています。
どうやってスキンケアアイテムを選ぶか…迷ってしまいますね。
皮膚の構造を知り、今のお肌に必要なスキンケアを選んでみましょう。
皮膚とは?
先ずは皮膚の中を見てみましょう。
皮膚とは、全身を覆う厚さ平均2㎜(薄い所は0.6㎜、厚い所は3㎜)の組織で、人体最大の臓器とも言われます。
皮膚の働きは主に4つ
・体温調節機能
・感覚機能
・物理的な刺激から身体を守るクッション
・ウイルスや細菌から身体を守るバリア
また、皮膚には3つの層があります。
・表皮 皮膚の一番上を覆う厚さ0.2㎜以下の層。さらに4層(角質層、顆粒層、有棘層、基底層)に分かれている。
・真皮 真皮の下にあり毛細血管、リンパ管、神経などが通る。また、皮脂腺、汗腺がある。
・皮下組織 主に脂肪細胞からなり、外からの刺激に対するクッションの役割と栄養を蓄えておく働きもある。
例えるなら皮膚はお家でいう壁の役割ですね。
外壁の塗装ー表皮、真皮
断熱材ー皮下脂肪
電気や水道管ー神経、血管、リンパ管
あなたのスキンケアの目的は?
一般的に、スキンケアで使われるコスメは表皮の角質層までの浸透です。
角質層は表皮の1番上にあり、厚さ僅か0.02㎜。ラップ一枚ほどの薄い層です。ここには、角質細胞がみっちりと詰まっていて、これが「キメ」を作り出します。
角質細胞は脱核と言って細胞が生きていくための司令塔が無くなっています。これは何を意味するかというと、角質細胞は新たに生まれ変わったりはしない、ということ。
角質細胞は「アカ」や「角質」と呼ばれ、皮膚が代謝された最終段階。あとは剥がれ落ちるのみ。
だからと言ってケアをしなくて良いわけではありません。
人間は角質層が無いと24時間生きられない、と言われる程、身体にとってなくてはならない存在。
角質層が整っていないと…
・乾燥肌、痒み、炎症
・細菌やウイルスが入り込みやすい
・免疫力の低下
逆に角質層が厚くなりすぎると…
・くすみやごわつき、乾燥の原因
・皮膚代謝がうまくいかず、シミの原因に
・肌の溝が深くなり毛穴汚れやニキビになりやすい
スキンケアの目的は、美容だけではなく免疫力を守るためにも必要なのです。
角質層を整える=皮脂膜を整える
スキンケア(角質層を整える)を考える上で欠かせないのは皮脂膜の存在です。
皮脂膜とは、「汗腺から出る汗」と「皮脂腺から出る皮脂」が混ざった弱酸性の液体
お肌の表面を弱酸性に保つ事で外から入ってくる細菌やウイルスから身体を守る役割を果たしています。
皮脂膜が少なくなると、乾燥し、免疫機能のバリアも無くなるため、痒みや炎症を起こしたり、風邪をひきやすくなったりしてしまいます。
また、肌細胞からの水分の蒸発を防いで、艶のあるお肌に保ってくれる、まさに自分で作る美容液なのです。
この美容液は年齢やホルモンバランスによって増えたり減ったりしています。
皮脂膜は弱酸性㏗4.5~6.0に保たれていますが、ストレスや食事など生活習慣によってバランスが崩れます。皮脂が多いと酸性(4.5)に傾き、少ないほどアルカリ性(6.0)に傾いていきます。
引用元:株式会社きれいテストラボ《肌のpH測定試験》
・酸性に傾いた肌 :脂性肌(ニキビ・脂漏性湿疹)/皮膚の汚れ
・アルカリ性に傾いた肌 :乾燥肌(アトピー・老化)/汗をかいた後/アルカリ洗浄使用後
様々な要因で揺れるお肌ですが、健康なお肌は傾いた㏗をもとに戻す力「復元力」を備えています。
例えば、石鹸で洗顔したお肌は㏗がアルカリに傾きますが、健康な状態であれば約1時間で弱酸性に戻ります。
しかし、乾燥したお肌の場合、この3倍の約3時間はかかるといわれています。
この差は皮脂膜の状態で変わるのです。
皮脂膜を守る作るスキンケア
皮脂膜の重要性を理解していただけたところで、スキンケアをもう一度考えてみましょう。
皮脂膜は皮脂と水分でできていますね。
ということは、脂と水を補えばOK
え?それだけでいいの?と思われた方。沢山スキンケアアイテムをお持ちではありませんか?
体の構造はとてもシンプル、シンプルなものが複雑に絡み合って様々に機能しています。
もう一度、肌に必要なのは脂と水
スキンケアに例えるとオイル、クリームと化粧水、トナー、ローション
さて、ここで新たな問題が出てきます。
オイル、クリームどっち? 化粧水、トナー、ローション…どれ?
それぞれの機能を見ていきましょう。
一般的なスキンケアアイテムの機能
クレンジング: | メイクを落とす。クリーム、オイル、乳液、ジェル、水など形状は様々。 |
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洗顔: | クレンジング剤を落とす。落とさなくてよいタイプのクレンジングがおすすめ。 |
スクラブ: | 余分な角質を落とす。スペシャルケアとして使う。 |
化粧水: | 水分を補給して、角質層を整える。 |
ローション: | 化粧水にグリセリンなどでとろみをつけ、保湿効果を高めたもの。 |
トナー: | 化粧水にエタノールなどアルコール成分を多く配合し、ふき取り用の物が多い。 |
パック: | 保湿効果を高める。長時間、毎日の使用は肌の負担に。 |
美容液: | 化粧水よりも、スキンケア目的に合った有効成分を配合したもの。 |
アイクリーム: | クリームタイプが多く、皮脂の少ない目元の乾燥ダメージを補修する。 |
リップクリーム: | バームや固形で唇の乾燥を防ぐ。口に入るので成分に要注意。 |
オイル: | 角質細胞同士をくっつける細胞間脂質を補い、整える。 |
クリーム: | 肌に栄養を与え、保護する。 |
様々な機能をもつスキンケアアイテムですが、ポイントは「一番弱い所に合わせる」です。
もちろんオーガニックコスメであることは大前提ですよ!!
おでこ、鼻、あごなどの皮脂分泌が多く比較的肌が強い所に合わせてしまうと、皮膚の薄い所には刺激が強く、その部分だけ皮脂が足りなくなってしまいます。
目元に合わせてオイリーなスキンケアにしたら脂っぽいおでこや鼻は大丈夫?と思われますよね。
お肌を育てるスキンケアを意識してみてください。使い始めは少し脂っぽさを感じると思いますが、乾燥度合いが均一になっていくと、肌が皮脂の分泌量を自動的に調整してくれるようになります。
目元、口元、頬などの肌が薄い所に合わせてスキンケアすると、顔全体の皮脂バランスが整いゆらぎの少ない均一なお肌に育てられる、ということですね。
この「肌を育てる」スキンケアは、パラフィンやシリコンなどで毛穴をふさいでしまうケミカルコスメには難しく、オーガニックコスメだからできることなのです。
さあ、皮膚の構造を理解された今ならもっとシンプルにもっとお肌に合ったスキンケアを選べるはず!
今お使いのスキンケアアイテムを見直して「肌を育てる」スキンケアを楽しみましょう。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
次回は、季節の変わり目で肌荒れ、生理前にニキビなど「お肌のクセ」についてのコラムをお送りします。ぜひお楽しみに♪
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