冬の養生のはなし ①
こんにちは。ベルヴィストおうち薬膳UNeのNAHOです。 2020年も残すところあと2ヶ月弱となりました。今年は特に時が過ぎるのが早く感じられますね。ライフスタイルや価値観もガラリと変わった方も多いのではないでしょうか。 皆さまが自身の内側を見つめて大事にし、心地よい生活が送れるようなヒントを、中医学の観点から発信できれば嬉しいです。
冬は陰気旺盛
冬が過ぎて、暦の上ではもう冬になりました。これからどんどん寒さが増して行きますので、それに合わせた養生は身体を整える為にも大切です。 冬は立冬から立春までの約3ヶ月間。 立冬・小雪・大雪・冬至・小寒・大寒 と六つの節気が含まれています。 中医学で冬は「陰気旺盛」ということばで表されます。そう、言わずと知れた一年のうちで最も寒い頃ですね。
邪気のはなし
冬の邪気は「寒邪」 邪気とは身体の抵抗力が低下すると皮膚や毛穴、鼻、口などから侵入して疾病の原因を作るものと考えられています。 他には、春の「風邪」、夏の「暑邪」「火邪」、秋の「燥邪」、梅雨の「湿邪」があります。 さて「寒邪」ですが、身体が冷えていたり、雨に濡れたり、汗をかいた後に風にあたったりすると侵入されやすいです。寒邪が侵入すると益々身体も冷え、気血の流れを悪くして、身体が収縮して強ばり痙攣を引き起こしたり。 悪寒、発熱、足腰の冷えや痛み、下痢、頭痛、胸痛、関節痛、咳、喘息などの不調が症状として現れます。
冬の養生はどうする?
そうならない為にはどのような養生をしたら良いでしょうか? 中医学の経典とも言われている「黄帝内経」(こうていだいけい)には、冬の養生として「早く寝て遅く起きる。欲望は控えて体内の陽気を漏らさないよう体を温かく包み過ごすべき」と書かれています。 冬は身体を休ませて、「蔵」すなわち貯蔵する事が大切です。 自然界を考えてみても、草木は枯れて栄養を内側に蓄え、野生動物は冬眠します。 自然の摂理に従い生活することは、養生を考えるうえでとても大切に思いますね。 それから冬は身体を養うのに一番良い季節とも言われます。補う事を意識して食べ物を選んでみましょう。 冬のキーワードは、「貯蔵」「補う」ですね。 冬に食べ物で補う
さて、補うとは何でしょうか。 気血の流れが悪くなるので、気や血を補う。乾燥するので陰(潤い)を補う。冷えるので陽(熱)を補う。 薬膳では、食材によって性質があり何種類かに分類されています。 気血や陰や陽を補う食材はどういったものがあるのか、それはまた次回に書きたいと思います。