Organic Column

《Belle Bio Column》改めて知りたい環境ホルモンのこと。食品選び、コスメ選びでできること

こんにちは。ベルビオマルシェです。
先日配信されたニュース。
人工甘味料のアスパルテームに発がん性 WHO指摘(日本経済新聞)
清涼飲料水や食品などに使われている人工甘味料「アスパルテーム」に関して、世界保健機関WHOが「発がん性」の可能性があることを示しました。
4段階の内、下から2番目の「2B」だそうです。

農林水産省のHPに具体的な発がん性の分類がありました。
IARC発がん性分類について
リストはIARCのHPからダウンロードできます。
https://monographs.iarc.who.int/list-of-classifications

※写真はイメージです。

IARC発がん性分類(※2023年7月時点の種類です)

グループ1(126種類):ヒトに対して発がん性がある。
アルコール飲料、エンジン排気、大気汚染、加工肉、タバコ、喫煙、紫外線、画家(職業上)!

グループ2A(95種類):ヒトに対しておそらく発がん性がある。
揚げ物、高温による排気、バイオマス燃料、赤身肉、などと一緒に美容師または理容師(職業上)、夜勤勤務なども。

グループ2B(323種類):ヒトに対して発がん性がある可能性がある。
アロエベラ、ワラビシダ、ドライクリーニング(職業)、ガソリン、野菜のピクルス、アスパルテーム

グループ3(500種類):ヒトに対する発がん性について分類できない。
割愛

今回リストを見ていて、そうだったの?とビックリするようなものが分類されていて。
ピクルスなんて身体に良さそうですよね。でもこれは加工品に使われる防腐剤や硝酸塩などの影響でリスクが高まる、また漬物の大量摂取は塩分の大量摂取にもつながることから、のようです。
アロエベラも、生の葉を摂取するとき、自分で調理する時は気をつけないといけないようです。
葉の外皮及びラテックスを全て除去するようにと。
https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu04990720340

それぞれ摂取量もかなりの量を摂取した場合の発がん性、であったりするようで、少量であれば問題ないとも記載がありまして、今回ニュースになったアスパルテームも大量摂取が問題のようですが…。

今回のニュースを見て、改めて私たちの日常生活に身近に存在する「環境ホルモン」について、調べてみました。

私たちは日常生活の中で、さまざまな製品とともに過ごしています。食品、化粧品、家庭用品など、これらの製品は便利さを提供してくれますが、一方で、私たちの健康や自然環境に悪影響を及ぼす可能性がある「環境ホルモン」を含んでいることもあります。今回は、環境ホルモンについて改めて見直し、食品選びやコスメ選びでできることを考えます。

子宮筋腫、精巣がん、乳がん、発達障害、環境ホルモンが与える影響

そもそも環境ホルモンとは?

環境ホルモン、別名「内分泌攪乱物質」は、自然界や人工的な製品に存在し、ホルモンシステムに影響を与える物質のこと。身近にある環境ホルモンは、ノニルフェノール(サランラップ)、塩化ビニールに含まれるフタル酸、そして廃棄物処理で発生するダイオキシンやPCB。
これらの物質は、ホルモンの働きを模倣したり、阻害したり、変更したりします。これによりホルモンバランスが乱れ、生殖器系の問題、心臓病、肥満、糖尿病などの健康問題を引き起こす可能性があります。
環境ホルモンが未来へ与える影響としてその毒性を指摘されていた当初は、主に私たちの生殖器系の病気への懸念が多く訴えられていましたが、今では日本やアメリカ、韓国における自閉症、ADHD、発達障害の子供たちの急増は遺伝的要因ではなく、環境的要因によるものなのではという知見もあるとのこと。

環境ホルモンが含まれる製品

ではどんな製品に環境ホルモンが含まれているのでしょうか?
環境ホルモンは、私たちの日常生活の多くの部分で見つけることができます。以下に、具体的な製品とその中に含まれる可能性のある環境ホルモンをいくつか紹介します。
プラスチック製品:ビスフェノールA(BPA)は、プラスチック製品や食品容器に広く使用されています。BPAは内分泌攪乱物質であり、ホルモンの働きを模倣することで、生殖器系の問題や心臓病、肥満、糖尿病などの健康問題を引き起こす可能性があります。
化粧品:フタル酸エステルは、化粧品に使用され、内分泌攪乱物質として知られています。フタル酸エステルは、生殖器系の問題や神経系の問題を引き起こす可能性があります。
電子機器や塗料:ポリ塩化ビフェニル(PCB)はかつては電子機器や塗料に広く使用されていましたが、現在ではほとんどの国で使用が禁止されています。しかし、PCBは環境に長期間留まるため、今でも人々が曝露される可能性があります。PCBは発がん性があり、内分泌を攪乱する可能性があります。

化粧品に含まれるフタル酸エステルは、マニキュア、液体ハンドソープ、ヘアケア製品、ヘアスプレー、アイシャドウなどのゲル化剤に使われたり、なめらかにするために使われるそう。また加工食品、プラスティック製品の容器などに含まれているということなので、本当に日々の生活の中に普通に存在していますよね。

環境ホルモンを避ける方法
調べ出すときりがない環境ホルモンの曝露。
早産のリスク、子供の発達障害、精子の量の低下、卵巣の病気、さまざまな癌。
実際に身近なひとがそういった病気を抱えている方も多いと思います。

ではどうやって避けていけば良いのでしょうか?
オーガニックコスメを選ぶ:オーガニックコスメは、合成化学物質の使用を避けるため、一般的には内分泌攪乱物質の含有量が少ないとされています。ただ日本で「オーガニック」と謳われている製品の中には、本来のオーガニック認証などと関係なくキーワードだけで使用しているものもあるので、気をつけて選ぶようにしましょう。
オーガニック食品を選ぶ:オーガニック食品は、農薬や化学肥料を使用せずに栽培されているため、内分泌攪乱物質の摂取を減らすことができます。ファストフード、コンビニ食、加工食品などを避けて、なるべく自炊を。
プラスチック製品の使用を減らす:可能な限りガラスやステンレス製の容器を使用し、プラスチック製品の使用を減らすことで、BPAなどの内分泌攪乱物質への曝露を減らすことができます。

一人一人の意識的な行動で曝露を抑えることができるなら、それに越したことはないですよね。
でも以下のようなニュースもあり…。大量消費社会の社会問題として、改めて考えさせられる時間でした。

有害物質BPA、人気ブランドのスポーツブラから高濃度で検出 米消費者団体が警鐘
https://www.cnn.co.jp/business/35194647.html
アスレタ、ピンク、アシックス、ザ・ノース・フェイス、ブルックス、オールインモーション、ナイキ、フィラなどの人気スポーツブランドのスポーツブラやスポーツウェアから、高濃度のBPAが検出される。2022年10月14日

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