Organic Column

肌を育てる美容とは何か──皮膚の常在菌と、化粧品の選択

皆さんこんにちは。ベルビオマルシェです。

以前、あるお客様からこんなご相談をいただきました。

「デパートで丁寧にカウンセリングを受けて、高額なスキンケアセットを揃えました。毎日欠かさず使っているのに、肌がどんどん乾燥してパリパリになっていくんです。何かが間違っているのでしょうか?」
 
何かが間違っている。そのご直感は、おそらく正しかったのです。

化粧品の「中身」を、一度だけ疑ってみる

少し立ち止まって、手元のスキンケア製品の成分表示を見てみてください。多くの化粧品の主成分は、水です。水が70〜80%を占めることも珍しくありません。

水は腐ります。生活の中で何らかの菌が混入すると、数日でカビや雑菌が繁殖します。だからこそ、一般的な化粧品には防腐剤や安定剤が添加されています。パラベン、フェノキシエタノール、EDTA…成分表示の後半に連なる名称たちです。
 
ここで重要なのは、これらの成分は、化粧品会社が製品を長期保管し、流通させるための仕組みとして添加されているという事実です。製造から3年後に使われても安全に品質を保つための設計。それは企業のロジスティクスを成立させるための仕組みであって、私たちの肌に恩恵をもたらす成分ではないということです。
 
高価格帯の製品であっても、この構造は基本的に変わりません。むしろ処方が複雑になるほど、安定化のために必要な添加物が増える傾向があります。
「高いから肌に良い」という判断よりも、「何が入っていないか」「肌にとって本当に必要なものか」という問いの方が、実は本質に近いのかもしれません。

皮膚にも、生態系がある

前回のコラム「若者の大腸がんが世界で急増している」では、腸内マイクロバイオームについてお伝えしました。
実は、皮膚にも同様の生態系が存在します。
 
私たちの皮膚には、1平方センチメートルあたり数百万ともいわれる微生物が共生しています。この皮膚常在菌のバランスこそが、外部の刺激や有害な菌から肌を守る、いわば「見えないバリア」として機能しています。健康な肌とは、菌がいない清潔な肌ではなく、多様な菌が豊かに共存している肌のことです。
 
防腐剤や抗菌成分を含む化粧品を日常的に使い続けることで、この皮膚常在菌のバランスが乱れる可能性があると、近年の研究で議論されるようになっています。

冒頭のお客様に起きていたこと。高額なスキンケアで肌を丁寧にケアしているつもりが、実は毎日のケアが皮膚の生態系を少しずつ壊していた——そのような状況だった可能性があります。保湿成分で肌に水分を足しながら、同時に肌本来のバリアを担う菌を減らしていたとすれば、乾燥が進んだことにも説明がつきます。
 
そのお客様が最初に取った行動は、同じ化粧品カウンターに戻ることでした。当時ラインで揃えた製品は10万円以上。「この化粧品が原因かもしれない」とは、なかなか思えなかったのでしょう。カウンターでは、さまざまな理由をつけながら「乾燥を整える美容セラム」を勧められ、再び購入されました。しかし状態は一向に改善しませんでした。
 
ベルビオでオーガニックコスメをお求めになるお客様の中には、このように市販の化粧品で肌トラブルを抱えて「駆け込む」ように来られる方が、実は数多くいらっしゃいます。
 
パリパリに乾燥して、炎症を起こし、痒みまで出てしまった肌を、健やかでふっくらとした状態に戻すには時間がかかります。それは肌の生態系が乱れるまでに時間がかかったのと同じように、回復にも積み重ねが必要だからです。

肌に何を与えるか、は想像以上に大切なことなのです。

「毎日のルーティンで心と肌を育てる」という視点

洗顔、化粧水、美容液、クリーム。これらのスキンケアステップは、ある年頃になると自然と習慣になっていきます。特別に誰かから教わったわけでもなく、周囲に倣ううちに「やって当然のこと」として日常に溶け込んでいく。

そのルーティンが本当に必要なのか、不必要なのか、改めて立ち止まって考える機会を持つ人は、多くありません。

ただ、一度だけ問いかけてみてほしいのです。

毎日欠かさずやることなら、未来の自分の健康と肌にとって、本当に意味のある選択をしていきたくないですか?

ドラッグストアの化粧品やデパコスの使用をやめましょう、という話ではありません。
毎日行うからこそ、その積み重ねが肌の生態系を育てる方向にも、壊す方向にも、大きく働くことを少し意識する。
それだけで、日々の選択に変化が起きると 私たちは考えています。

植物の力を借りたセルフケアという選択

ベルビオマルシェが大切にしている植物薬理応用学(IAPP)の視点では、皮膚ケアは「肌に何かを足す」ことよりも「皮膚が本来持っている力を邪魔しない」ことから始まります。

植物由来の精油や植物性油脂は、皮膚の常在菌の生態系と共存しやすい性質を持ちます。
 
ベルビオマルシェが取り扱うilaのナイトクリームも、成分表示の筆頭は水です。また、製品の品質を安定させるための保存料も含まれています。ただし、それらはすべて植物由来の成分です。
※水はコッツウォルズの湧き水を濾過したあと、特別な処理をして使用しているそうです。
 

一般的な化粧品との違いは成分の透明性(トレーサビリティ)だけではなく、「何由来の成分を選ぶか」というところにあります。合成化合物ではなく植物から抽出された成分を使うこと——その選択が、皮膚の生態系への負荷を減らす可能性があると、私たちは考えています。

もちろん、植物の成分であれば何でも良いわけではありません。どの植物のどの成分が、皮膚のどんな働きをサポートするのか。その選択眼を育てることが、長い目で見た「本当の美容」につながります。

肌にのせることで、身体全体の声を聴く

ilaのフェイスオイルやナイトクリームが、ただの保湿製品ではない理由もここにあります。精油成分は皮膚を通じて吸収され、身体全体の状態に働きかけます(経皮吸収)。肌を整えることと、全身のウェルビーイングを整えることは、ila製品においては切り離せないものです。

肌荒れは「顔だけの問題」ではないのです。

ila フェイススクラブ GR

ビタミンたっぷりのカシスで行う角質ケア。コッツウォルズのはちみつと果物のエクスフォリエーターで、不要な角質をやさしくケアします。
強い紫外線で肌が固くなるこれからの時期に、お肌をふわふわに保ちたい方へお勧め。

商品詳細

植物の力でセルフケアを作る、という学び

Green Medicine BASICは、植物薬理の基礎を学びながら、自分自身のためのスキンケアを作る講座です。

洗顔する、化粧水をつける、美容液をなじませる、クリームで潤いを閉じ込める——これらのステップそのものは変わりません。ただ、何を選ぶかが変わります。
 

  • 長期保存のための添加物を必要としない、フレッシュな植物由来の素材。
  • 自分の肌の状態と季節に合わせた処方。
  • 皮膚の常在菌と共存できる成分の選び方。
  •  
    毎日行う習慣を、未来の自分への投資に変えたい方に。

    Green Medicine BASIC について ▶

    腸を整えることと、皮膚を育てること。どちらも、身体という生態系全体への問いかけです。食卓の選択と同じように、毎日のスキンケアにも、「知って、選ぶ」という視点を持ち込むことができます。

    その積み重ねが、未来の肌と健康を、静かに育てていきます。

    ※ 本コラムは情報提供・教育目的で作成されています。特定の疾患の診断・治療・化粧品の使用中止を推奨するものではありません。お肌の状態にご不安がある場合は専門家にご相談ください。

    最後までお読みいただきありがとうございました!ご質問やご感想はいつでもお気軽にどうぞ。メールマガジンもぜひご登録ください❤️

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